京都の老舗錫器店「清課堂」の銚子で日本酒を楽しむ

日本酒好きが京都に来たら、ぜひ訪れてもらいたい店があります。それは老舗の錫器店「清課堂(せいかどう)」です。ここは天保9年(1838年)に創業した京都で最も古い錫器の工房の一つです。200年以上の歴史を持ち、代々神社仏閣や宮中の御用品制作に携わってきました。

この店では様々な錫器が販売されていますが、日本酒好きは酒器に注目です。ぐい呑や盃、片口やちろりなど様々な酒器が販売されています。また、日本酒だけでなくビールを飲むためのタンブラーもあります。

錫製の酒器が優れている点

錫製の酒器はその特徴的な性質から、日本酒をはじめとする様々な酒器として古くから愛されてきました。その優れている点について詳しくご説明します。

熱伝導率が高い

錫は熱伝導率が非常に高い金属です。そのため冷酒を冷たく、熱燗を熱々で楽しめます。夏には冷やしておいた錫の器に日本酒を注げば、氷を使わなくてもキリッと冷えた状態を保てます。冬には熱燗を注げばすぐに温まります。

抗菌作用

錫には優れた抗菌作用があります。お酒の雑味を分解し、よりまろやかな味わいにすると言われています。また、お酒の鮮度を保つ効果もあるため、風味を損なうことなく美味しくいただけます。

口当たりが良い

錫は口当たりが良く、舌触りがなめらかです。そのため、お酒本来の味をダイレクトに感じることができます。

耐久性が高い

錫は柔らかく衝撃に弱いという側面もありますが、適切な扱い方をすれば、長く愛用できる耐久性があります。また、錆びにくいという特徴もあります。

デザインの美しさ

錫器はその美しい光沢と、伝統的なデザインが魅力です。日本の伝統工芸品として食卓を華やかに彩ります。

健康に良い

錫は人体に無害な金属であり、安全性が高いです。また、錫イオンには体内の活性酸素を除去する働きがあると言われています。

錫製の酒器はその高い機能性と美しいデザインから、日本酒愛好家だけでなく多くの人々に愛されています。もし、より日本酒を美味しく楽しみたいとお考えでしたら錫製の酒器を試してみてはいかがでしょうか。

清課堂の魅力

このような特徴を持つ錫器を昔から扱い続けてきた清課堂。この店の魅力は何なのでしょうか。

  • 伝統と技術: 長い歴史の中で培われた高い技術と伝統を守りながら、現代のライフスタイルに合わせた錫器を制作しています。日本酒だけでなくビール用の酒器を作るなど現代の多様性にマッチした製品作りを行っています。
  • 多様な品揃え: 錫器だけでなく、銀器や銅器など様々な金属工芸品を取り扱っています。茶器、酒器、インテリア小物など、その種類は豊富です。名刺入れや耳かきなど小物も充実しています。
  • 高い品質: ひとつひとつ手仕事で作られた錫器は、耐久性が高く使い込むほどに美しい光沢が増すのが特徴です。
  • 歴史と文化: 店を訪れると歴史ある建物の中で伝統的な工芸に触れることができます。また、店内にはギャラリーが常設されていて、様々な作家の作品を観ることができます。

清課堂は実店舗だけでなく、オンラインストアも運営しています。京都に訪れる機会が少ない方はオンラインでの購入をおすすめしますが、できれば実店舗に行き、錫器の質感をその目で確かめることをおすすめします。

清課堂の店舗情報

  • 【住所】京都市中京区寺町通二条下る妙満寺前町462
  • 【交通】地下鉄「京都市役所前駅」から徒歩4分
  • 【営業時間】10:00〜18:00
  • 【休業日】月曜日
  • 【決済】現金、クレジットカード、各種QRコード