先日、タイ国政府観光庁(TAT)はカシコン銀行(KBank)と提携し、国際観光客向けの電子ウォレット「TAGTHAi Easy Pay」を導入したと発表しました。今までタイで食事をしたり、買い物をするには現金を持ち歩く必要があったのですが、このサービス導入により日本と同じようにQRコードで決済できるようになります。
今回はこのサービスを分かりやすくご紹介します。
サービス概要

「TAGTHAi Easy Pay」はタイ政府公認の観光プラットフォーム「TAGTHAi」とカシコン銀行(Kasikorn Bank)が連携した旅行者専用デジタル決済サービスです。このサービスの特徴は次の3つです。
- プリペイド式(前払い)で利用可能
- タイ国内のQRコード決済(PromptPay)と互換性
- 手数料なしで現地通貨(THB)をチャージ可能
現在、タイ国内で最もメジャーなQRコード決済は「PromptPay」なのですが、このサービスを利用するにはタイの銀行口座開設が必要で、通常、長期滞在ビザが必要です。でも、今回のTAGTHAi Easy Payに関しては銀行口座の開設は必要なく、プリペイドで利用でき、しかもPromptPayと互換があるため汎用性も高いと思われます。
日本人観光客のメリット
日本人観光客がTAGTHAi Easy Payを利用するメリットは次の3つだと思います。
- 現金多額持ち歩きのリスクが減る
- 地方でのATM不足に対応できる
- クレジットカード非対応店で使える
このサービスでは最大50,000THBまでチャージ可能(約25万円)可能なので、大量の現金を持ち歩く必要がありません。特に繁華街にはスリが多いので、荷物を気にしないで遊びに行けるメリットがあります。あと、地方に行くとATMが少なかったり、クレジットカードが使えない店が増えたりするので、事前チャージできるサービスがあると気持ちが楽になるのでは。
利用方法
このサービスは次の手順で利用できます。
- アプリのダウンロード:App Store / Google Play から「TAGTHAi」をインストール
- カード登録:「Prepaid PAY&TOURカード」を購入(空港/コンビニで500THB~)
- チャージ:現金→カシコン銀行ATMで直接入金、国際送金→Wise/銀行送金(為替レート優遇)
詳しくは「TAGTHAi」Webサイト(英語)にてご確認ください。
利用できる場所
都市部ではほとんどの店で利用できます。チェンマイやプーケットなどの地方都市の屋台では「PromptPay」の表記があれば使えます。
- 都市部:95%のチェーン店で利用可
- 地方:屋台QRコードに「PromptPay」表記を確認
- 交通:交通アプリ連動で運賃精算可能
ちなみに残金は空港カウンターで現金化することができます。ただし、手数料の3%が必要です。
以上が「TAGTHAi Easy Pay」の概要でした。このサービスを活用すれば財布に現金がなくてもタイ全土を自由に移動可能です。デジタルノマド旅行者の必需品として強く推奨します。でも、スマホを無くしたり、バッテリーが無くなると何もできなくなるので、個人的にはクレジットカードとの併用をおすすめします。