関西の夏の風物詩として絶大な人気を誇る「びわ湖大花火大会」。2025年は8月8日(金)に開催され、例年通り約10,000発の花火が大津港沖を彩ります。見ごたえは抜群、ロケーションも最高…とはいえ、参加したことがある人なら誰もが思うのではないでしょうか。
「とにかく人が多い!」「帰りが地獄!」
そう、びわ湖の花火は美しい。でも、同時に“過酷”でもあるんです。
実はこの大会、ちょっとした「裏ワザ」を知っているかどうかで、楽しみ方がまったく変わります。穴場スポットから、渋滞・混雑回避ルート、有料席との上手な付き合い方、さらには泊まりがけで花火を優雅に眺めるテクまで。
この記事では、地元民の視点も交えて“2025年版の最新裏ワザ”を完全解説!大混雑に巻き込まれず、快適かつ優雅に琵琶湖の夜を楽しむ方法をたっぷりご紹介します。
「今年こそは、ストレスなく花火を楽しみたい」そう願うすべての人に捧げる、実践的ガイドのはじまりです。
2025年の開催概要と基本情報
まずは、びわ湖大花火大会の全体像をしっかり押さえておきましょう。今年のスケジュールや会場周辺の基本情報を把握しておくことで、作戦の立てやすさが段違いになります。
- 開催日:2025年8月8日(金)
- 打ち上げ時間:19:30〜20:30(※予定)
- 会場:滋賀県大津市・大津港沖(琵琶湖湖畔エリア)
例年と同様、大津港の沖合いから10,000発を超える大規模な花火が打ち上がります。湖面に映り込む花火が幻想的で、どこから見ても“絵になる”大会として知られています。
- 来場者数の目安:およそ30万人前後
- 特に混雑する駅:JR大津駅、京阪浜大津駅、JR膳所駅など
当日は夕方17時以降、JRや京阪電車の最寄り駅はホームから出るだけでも数十分という“人の波”になります。道路も大渋滞し、車でのアクセスはかなりの覚悟が必要です。後述の「裏ワザ」を活かして、この混雑をどう回避するかが大きなポイントとなります。
- 販売方式:先行抽選販売 → 一般販売(チケットぴあ等)
- 主な席種:駅チカS席、ペア席、カメラ席など
- 価格帯:5,000〜10,000円程度(種類により異なる)
毎年争奪戦になる有料席ですが、特に“駅から近い席”や“三脚が使用可能なカメラ席”は人気が高く、抽選でも外れる人が続出します。ただし、有料席がすべて快適とは限らず、「裏ワザを使えば無料の穴場でも快適に見られる」ケースも多々あります。次章で詳しくご紹介します。
【穴場スポット7選】地元民だけが知るベストポジション
「有料席が取れなかった…」「人混みを避けてゆっくり観たい」そんな方にこそ知ってほしいのが、無料で鑑賞できる穴場スポットです。
大津港からの距離や混雑度、視界の開け具合などを考慮しつつ、地元でも評価の高い場所をピックアップしました。それぞれに“使いどころ”がありますので、あなたの花火スタイルに合わせて選んでください。
地元ファミリーにも人気の落ち着いたスポット。比較的空いており、レジャーシートを広げてゆったりと花火を楽しめます。湖岸に遮るものが少なく、視界も良好。早めの到着でベストポジションを確保できます。JR大津京駅・京阪近江神宮前駅から徒歩15分。
打ち上げ地点からは少し距離がありますが、その分混雑が少なく、ゆったりと鑑賞できます。駐車場もあり、車移動派におすすめ。特に夕焼けと花火のコンボが美しいと評判です。15時までの到着を推奨。名神草津田上ICから車で約15分。
花火会場からは距離がありますが、標高の高さを生かして、湖面を照らす花火の全体像を眺めることができます。車でのアクセス限定ですが、渋滞を避けて“高みの見物”を楽しみたい方に最適。16時までの入場が目安です。ドライブウェイ入口から展望台まで車で約15分(有料道路)。
地元の人がピクニック感覚で花火を楽しむ定番スポット。視界は一部制限されますが、混雑が比較的少なく、落ち着いて過ごせます。お子さん連れにも向いており、レジャーシート+軽食で“ゆる観覧”に最適です。JR大津京駅から徒歩10分。
真正面ではないものの、花火の大きな輪が空に開く様子を広く見渡せるスポット。地元の人でもあまり知らない、静かな空間です。音は多少遅れますが、カップルやソロ観賞にもおすすめ。徒歩・自転車が便利(最寄は膳所・石山方面)。
対岸から見るびわ湖花火の中でも、最も“静けさ”が保たれる穴場。家族連れやアウトドア感覚での花火観賞にぴったり。レジャーシート+キャンプチェアでまったり過ごすのに最適な場所です。JR野洲駅から車で約20分。
打ち上げ会場からは少し横にずれますが、手軽さとアクセスの良さでは随一。会場に近すぎず、遠すぎず、ちょうどよい距離感で花火を鑑賞できます。屋台が集まるエリアでもあり、食と花火を一緒に楽しみたい方に◎。京阪石場駅・膳所駅から徒歩圏内
【混雑回避術】時間とルートで差をつけろ!
びわ湖花火大会で最も疲弊するのは、「行きの人混み」と「帰りの地獄」。実際、花火そのものは1時間程度ですが、アクセスと撤収にかかる時間がそれ以上になることも珍しくありません。この章では、“行き”と“帰り”それぞれに有効な時間・ルート戦略を紹介します。裏ワザの肝は、タイミングと導線にあり!
①午後早めに現地入りする「先行逃げ切り型」
- 15時頃までに到着すれば、比較的スムーズに移動・場所取り可能
- 駅周辺の飲食店やカフェで涼みながら開演を待つのもあり
- 早く着くぶん、トイレや食事の場所確保がしやすいのも魅力
②あえて19時前後に到着する「逆張り型」
- 会場到着が遅れることで、混雑ピークとずらす作戦
- 穴場エリア(柳が崎・矢橋帰帆島など)に直行なら有効
- JR・京阪の駅もやや空いてくる時間帯だが、場所取りはほぼ不可
どちらを選ぶかは、目的と体力次第。「落ち着いて座って観たいなら早め行動」「立ち見覚悟で回避優先なら遅め」がおすすめです。
①花火終了と同時に撤収する“即逃げ型”
- 余韻を振り切って最速で駅・駐車場へ向かう
- 「駅までの数百メートルが30分」という地獄を最小限にできる
- カップルや子連れには体力温存の意味でも有効
②あえて“1時間待機”してから動く“残留型”
- 周辺のカフェ・レストラン・ファミレスで一息
- 大津駅の混雑ピークが収まる21時半以降を狙う
- 花火の余韻を楽しむ派におすすめ
★「滋賀から京都へ抜ける」裏技ルート
- 帰路はあえて“京都方面”に出ると混雑を回避しやすい
- JR山科駅や京阪三条駅方面へ移動し、そこからホテルへ戻る戦法が有効
花火当日は以下の駅が特に混雑します。
- JR大津駅:会場最寄。17時以降はホームも改札も“足踏み状態”に
- 京阪浜大津駅:徒歩圏内だが、やはり大混雑。帰りは1時間待ちの列になることも
- JR膳所駅/京阪石山駅:やや距離があるが、それでも人は集中する傾向あり
穴場駅ルートの例
- JR大津京駅(柳が崎方面):混雑少なめ、徒歩20分圏で鑑賞可
- 京阪近江神宮前駅:比較的すいており、徒歩移動で裏ルートへアクセス可能
- 車利用なら比叡山側・草津側からのアプローチが吉
- 会場から徒歩30分圏のホテルや駐車場に拠点を置くのもアリ
- 自転車を活用できる地元民は、渋滞&人混み無視の“勝ち組”モード
- 花火終了後の渋滞回避に「歩ける体力」があると圧倒的に有利
【有料席は得か損か】チケット事情とおすすめ席
びわ湖花火大会では毎年複数の有料観覧席が用意されており、チケットぴあ等のプレイガイドで販売されています。ただし、有料席といっても全席が快適とは限りません。「高いお金を払っても、帰れない…」という事態も珍しくないのです。この章では、有料席の最新情報と、それが「得なのか損なのか」を冷静に分析していきます。

※価格はエリアや主催者により変動あり。2025年は「におの浜」「なぎさ公園」など複数拠点に分散。
- 視界が確保されている:頭の上に電柱も人もなし!
- レジャーシート不要でラク:指定席なので場所取り不要
- トイレ・売店が比較的近い:一部エリアでは専用トイレあり
- カメラ席は三脚OK:無料席では原則使用不可の場所が多い
- 帰り道はむしろ最悪な場合も:駅チカ席は退場規制で帰宅に2時間かかることも
- 全席が屋根付きではない:天候が不安定な年は注意(※傘使用不可)
- チケットが高騰しがち:人気席は転売や早期完売で入手困難
- 抽選販売は第1~第3希望まで入力するのが鉄則
- 複数名義(家族・友人)で同時応募すると当選率アップ
- ファミリー席は競争率がやや低く狙い目
- カメラ席は発売初日で売り切れることが多いため要注意
また、直前キャンセルや“チケットトレードサービス”で出回るケースもあります。諦めずにリサーチを続けるのもポイントです。
【宿泊×屋上観覧】予約合戦を勝ち抜く方法
「混雑を避けたい」「移動せず、ゆっくり花火を楽しみたい」そう思った方にこそおすすめしたいのが、“宿泊+屋上観覧”という裏ワザです。
ホテルや旅館の中には、宿泊者限定で屋上や客室から花火を鑑賞できるプランを提供しているところが存在します。もちろん争奪戦必至ですが、うまく押さえられれば、座って・涼しく・飲みながら・帰宅ラッシュなしという最高の花火体験が可能になります。
花火大会の会場となる大津港沖を正面に望めるかどうかがポイント。「びわ湖ビュー」と書かれていても、山側や斜めの部屋だと見えない場合があるため、下記の点に注目してください。
- 「湖側確約」「花火観覧プラン」の明記があること
- 予約前に電話で部屋の向きや階層を確認する
- 屋上開放型の場合、人数制限や時間制があることも要確認
- 琵琶湖ホテル:湖岸の名門ホテル。全室びわ湖ビュー。屋上観覧プランあり
- ホテルピアザびわ湖:びわ湖ホール近く。バルコニー付きの部屋あり(高層階推奨)
- アーバンホテル南草津:駅近&リーズナブル。上層階なら遠景で花火が楽しめることも
- びわ湖大津プリンスホテル:高層階からの俯瞰ビューが人気。人気プランは早期完売傾向
※最新の花火鑑賞プランは各ホテル公式サイトを要確認
- JRや京阪で20〜30分圏内の京都駅・山科・四条河原町エリアに宿泊
- 混雑エリアから脱出後にホテルでゆったりというプランが可能
- 京都のホテルなら飲食・観光と組み合わせて一泊二日プランにも◎
とくに花火終了後に“早々に京都方面へ抜ける”ルートを活用すれば、人混みを回避しつつ、快適な宿に直行できるという大きなメリットがあります。
【便利グッズ10選】あると劇的に快適になるアイテム
びわ湖花火大会は、とにかく「待ち時間」と「人の多さ」が体にこたえるイベント。せっかく場所を確保しても、「暑い」「座れない」「スマホの電池がない」となると、せっかくの夏の一夜が台無しです。
そこでここでは、実際の観覧体験を“天国と地獄”に分ける持ち物リストを、理由付きでご紹介します。どれも1000円前後でそろうものばかり。持っているだけで、あなたの花火体験は格段に快適になります。
レジャーシートだけでは長時間の観覧は意外とつらいもの。軽量タイプのチェアがあるだけで、疲れが激減。座り心地の良い折りたたみ座布団も代用可。
スマホで写真・動画・地図・連絡…とにかく電池を消耗します。大容量タイプ(10,000mAh以上)を持参すれば、帰宅まで安心。
8月の湖岸は無風状態になることも。首かけ型で両手が空くタイプが特におすすめ。汗だくで花火を観るのは避けたい。
湖岸エリアは蚊やブヨが多く発生。予防とケアの両方ができる2WAYアイテムを一本持っておくと安心。
飲み物やテイクアウトした屋台グルメを冷たいままキープ。保冷ペットボトルと一緒に入れておくと夜まで涼しさ持続。
地面が硬い/熱い/濡れている場合もあるため、厚みがあるタイプを選びましょう。端を押さえる重りも忘れずに。
屋台飯を手づかみで食べる場面や、トイレで紙が切れている場合も。複数枚入ったタイプを持っておくと重宝します。
帰り道の足元確認や、仮設トイレ使用時にあると便利。スマホライトでも代用可能ですが、バッテリー節約のため別持ちがおすすめ。
自分のゴミを持ち帰るだけでなく、レジャーシートの上に敷いて荷物置きにも使える万能アイテム。ビニール製なら雨除けにも代用可能。
突然の通り雨対策に。会場内では傘の使用が制限されるため、ポンチョ型の雨具を準備しておきましょう。
まとめ
びわ湖花火大会は毎年30万人以上が訪れる関西最大級の花火イベントですが、その感動の裏には“混雑”という大きな壁があります。せっかくの夜を快適に楽しむためには、事前の準備と情報収集がカギ。穴場スポットでゆったり観る、帰りの渋滞を避ける裏ルートを選ぶ、宿泊と屋上観覧を組み合わせるなど、ちょっとした工夫で花火の楽しみ方は劇的に変わります。
本記事では地元民の視点から厳選した“裏ワザ”を徹底解説しました。便利グッズや花火グルメの選び方まで紹介しているので、自分に合った観覧スタイルを見つけて、夏の夜を最高の思い出にしてください。準備を制する者だけが、びわ湖花火の本当の魅力を堪能できるのです。