2025年5月1日より、タイ入国時に「Thailand Digital Arrival Card(TDAC)」の事前オンライン申請が全ての外国人旅行者に義務付けられます。これまで機内で配布されていた紙のTM6入国カードは廃止され、完全デジタル化されます。この記事ではTDACの概要、申請方法、注意点などを詳しく解説します。
TDACとは?
TDAC(Thailand Digital Arrival Card)とは、タイ入国時に必要だった紙の「入国カード(TM6)」に代わり、2025年5月から導入されるオンライン申請型の入国情報登録システムです。すべての外国人旅行者に対して、事前のオンライン提出が義務化されます。
実はこのTM6カード、2020年以降、新型コロナ対策の一環として記入が一時停止されていたため、近年タイを訪れた旅行者の多くは「そんなカード書いた記憶がない」という状態になっていました。
しかしながら、TM6自体は正式に廃止されたわけではなく「一時停止中」の扱い。今回、新制度としてTDACが導入されることで、事実上の“TM6完全廃止&デジタル移行”が実現した形になります。
旅行者にとってのTDACの主なメリットは次の4つです。
- 記入ミスや記憶違いを防げる
- 入国審査がスピーディーに
- 紙の紛失リスクがゼロに
- 環境にもやさしいペーパーレス
TDACはタイ政府が掲げる「スマート・イミグレーション」施策の一環であり、観光客と入国管理当局の双方にとってメリットのある仕組みです。手間を減らし、旅をもっと快適にしてくれるこの制度、どうせならポジティブに活用して旅のスタートをスムーズに切りましょう!
誰が対象?
以下の方々がTDACの申請対象となります。
- 観光、ビジネス、長期滞在などでタイに入国する全ての外国人
- 航空機、陸路、海路を問わず入国する方
ただし、以下の方々は申請不要です。
- タイでの乗り継ぎのみで、入国審査を受けない方
- 国境通行証を利用して入国する方
要はタイへの入国を目的にしている日本人は全員対象になるということです。ただし、特にスワンナプーム国際空港はハブ空港であり、他国へ行くために乗り換えとして利用する人も多いと思います。その場合は申請する必要がありません。
申請のタイミングと方法
申請期間は、タイ到着予定日の72時間前(3日前)から申請可能です。例えば、5月5日に到着予定の場合、5月2日から申請できます。海外のシステムですので、早めに申請しておくことをオススメします。
申請方法は以下の公式サイトからオンラインで申請します。
申請は無料です。画面表示は日本語にも対応していますが、入力は英語です。
申請に必要な情報
申請時には以下の情報が必要です。
- 個人情報:氏名(パスポートと一致)、性別、生年月日、国籍、職業(任意)、連絡先電話番号、メールアドレス
- パスポート情報:パスポート番号、発行国、有効期限
- 旅行情報:到着日、出発国、入国便名、出国予定日、出国便名
- 宿泊情報:ホテル名または宿泊先住所、郵便番号(Google Mapsなどで確認可能)
- 健康申告:過去14日以内に特定の国に滞在した場合、追加の健康情報が求められることがあります。
旅行情報が必要になるため、申請までに利用する便やホテルを確定しておく必要があります。
入国時の提示方法
申請完了後、登録したメールアドレスにQRコード付きの確認メールが届きます。入国審査時には以下を提示してください。
- 有効なパスポート
- TDACのQRコード(スマートフォンでの提示または印刷したもの)
- 必要に応じて、ビザまたはビザ免除の証明
よくある質問(FAQ)
- TDACを申請し忘れた場合、現地で申請できますか?
- 原則として、事前のオンライン申請が必須です。申請していない場合、入国が遅れる可能性があります。一部の入国ポイントでは特別な事情がある場合に限り、現地での申請支援が提供されることがありますが、事前申請が推奨されます。
- 申請内容に誤りがあった場合、修正できますか?
- 申請後の修正はできません。誤りがあった場合は、新たに正しい情報で再申請してください。
- 家族で旅行する場合、全員が個別に申請する必要がありますか?
- はい。大人も子供も含め、全ての旅行者が個別にTDACを申請する必要があります。
TDACの導入により、タイへの入国手続きがデジタル化され、効率化が進みます。旅行をスムーズに進めるためにも、出発前に必ずTDACの申請を済ませておきましょう。最新情報や詳細はTDACサイトをご確認ください。