リモートワーカー、フリーランスは注目!タイのデジタルノマド向けビザ(DTV)とは

8月下旬から3週間、僕はタイのバンコクとパタヤに訪れました。その入国の際、パスポートに押された入国スタンプを見て、今までとの変化に気づきました。それはノービザでの滞在期間が従来の30日から60日に変更されていたのです。

これは2024年7月16日にタイ政府が発表した新しいビザ施策のひとつで、旅行を通じた経済活性化を目的としています。これにより観光目的や短期ビジネスのために最大60日間の滞在が可能で、さらに30日間の延長も可能になりました。対象国には日本も含まれています。

観光目的であればこの「60日ビザ免除」が一番恩恵が大きいのですが、実はこれ以外にも3つのビザ施策があります。

ビザオンアライバル(VOA)

ビザオンアライバル(VOA:Visa on Arrival)とは、タイに到着した空港でビザを取得する制度のことです。事前にビザを取得する手間が省けるため、気軽に旅行を計画できます。

今回の発表により、31か国・地域の国民に対して入国時のVOA申請が認められました。この制度では最大15日間の滞在が可能で、ビザ申請料は2,000バーツ(約8860円)となっています。

ビザオンアライバル取得に必要な書類は、以下のものが一般的です。

  • パスポート: 残り6ヶ月以上の有効期限があるもの
  • 往復航空券: 出国する航空券の予約確認書
  • 宿泊施設の予約証明: ホテルなどの予約確認書
  • ビザ申請書: 空港で配布される申請書に必要事項を記入します
  • 所定の金額: ビザ手数料として、2000バーツ

デジタルノマド向けビザ(DTV)

デジタルノマド向けビザはリモートワークで生計を立てている人、フリーランス、スタートアップ企業の創業者など、インターネットを通じて働く人々を対象としたビザです。従来の観光ビザよりも長期滞在が可能で、タイで働きながら生活を送ることができます。このビザを取得すれば、通算180日までの5年間の複数回入国が可能です。

ムエタイ、料理教室、スポーツトレーニング、医療、セミナー、音楽祭への参加者なども対象となり、DTV保持者の配偶者と扶養家族も申請可能です。

このビザを申請するには以下の条件が必要です。

  • 500,000バーツ(約220万円)以上の資金証明(銀行残高証明書)
  • ビザ申請料は10,000バーツ(約44000円)

学生ビザ(Non-Immigrant ED Plus)

ノンイミグラントED Plusビザはタイで高等教育機関に在籍する外国人学生とその家族を対象としたビザです。従来のEDビザに比べ、卒業後の滞在期間が延長され、一定の条件下では就労も可能になったことが大きな特徴です。

このビザの特徴は、高等教育機関を卒業後も、最大1年間タイに滞在することができます。また、卒業後、タイ国内で雇用されれば、就労ビザに変更することができます。申請者の配偶者や子供も、一定の条件を満たせば一緒に滞在することができます。

このビザを利用することで、卒業後にタイで就職し、キャリアを築くことができます。

ED Plusビザの申請に必要な書類は次の通りです。

  • パスポート: 有効期限が6ヶ月以上あるもの
  • ビザ申請書: 所定のフォーマットに必要事項を記入
  • 写真: 指定されたサイズと枚数の写真
  • 入学許可証: タイの高等教育機関からの入学許可証
  • 資金証明: 滞在費用を賄えるだけの資金があることを証明する書類
  • 健康診断書: 指定された項目の健康診断を受けた証明書

詳しい情報は各地域にある「タイ大使館・領事館」のWebサイトにて確認できます。