海外旅行でもTVerを!VPNでサクッと視聴する方法

海外旅行中は日本のテレビ番組やドラマ、アニメなど、普段見ているコンテンツが恋しくなる方も多いでしょう。僕も旅行中はホテルや空港の待ち時間に観ることが多いです。でも、海外では地理的な制限により、日本の動画配信サービスにアクセスできないことがほとんどです。

なぜ日本の動画配信サービスにアクセスできないのか?

動画配信の地理的制限とは

動画配信サービス(Netflix、Huluなど)で、「お住まいの地域では視聴できません」というメッセージを見たことはありませんか?これが地理的制限、またはジオブロックと呼ばれるものです。

これは各国で著作権に関する法律や契約が異なるため、特定の国や地域でのみ配信が許可されているコンテンツがあるからです。例えばAmazonプライムビデオであれば、Amazonオリジナル動画であれば海外でも視聴できますが、日本のドラマはライセンスの都合により視聴することができません。

どのように制限しているのか

基本的には動画配信サービスがIPアドレスに基づいて視聴者を特定し、地域ごとに異なるコンテンツを提供しています。IPアドレスはインターネット上のコンピュータやデバイスを一意に識別するための番号のようなものです。このIPアドレスから、おおむねどの地域からアクセスしているのかを特定することができます。

動画配信サービスが地域制限をかける理由

前述したように著作権やライセンスにより制限がかかることが多いです。その他、国や地域によってコンテンツの価格設定が異なることがあります。例えば、経済状況や生活水準によって、同じコンテンツでも価格が変動する場合があります。

また、政治的な理由や宗教的な理由、特定の地域で先行してコンテンツを公開し、話題性を高めるなどのビジネスの戦略的な理由等が考えられます。

VPNとは何か?

VPNの仕組みを簡単に説明

地域制限を回避して、海外のコンテンツを視聴したい場合は、VPN(Virtual Private Network)と呼ばれるサービスを利用する方法が一般的です。VPNを利用することで、あたかも別の地域からアクセスしているように見せかけることができ、地域制限を回避することができます。

例えばバンコクから日本の動画を観たい場合、VPN無しだとタイのIPアドレスを使うことになるため制限がかかります。しかし、VPNを経由して日本のIPアドレスを取得すれば普段通りに視聴することができます。

VPNを使うメリット

VPNで日本のサーバーに接続することで、海外でもTVerやNetflixを楽しむことができる以外に、下記のようなメリットがあります。

  • ホテルやカフェなど、海外で無料利用できる公衆Wi-Fiはハッキングのリスクが高いです。しかし、VPNを使うことで通信データを暗号化し、第三者による盗聴やなりすましの危険性を大幅に減らすことができます。これによりパスポート番号やクレジットカード情報など、大切な個人情報を安全にやり取りできます。
  • 日本の銀行や証券会社のウェブサイトは海外からのアクセスを制限している場合があります。VPNを利用することで、これらのサービスに安全にアクセスできます。日本のネットサービスは海外からのアクセスを制限していることが多いです。旅行に出かける前にそれを確認しておきましょう。
  • 一部のゲームやアプリは地域によって利用できない場合があります。しかし、VPNで地域を偽装することで、これらのサービスを利用できるようになります。

VPNが面白いのは、日本以外のサーバを経由すると他国のサービスを使えてしまうこと。例えば、フランスのVPNサーバを経由すると、フランス国内向けのネットサービスを利用できてしまいます。逆に言えば、海外に住む外国人が日本のTVerを日常的に観ることもできてしまいます。

VPNを選ぶ際の注意点

ネットで「VPN」を検索すると実に多くのサービスがあることが分かります。最近では無料のサービスも増えています。しかし、無料にはそれなりのデメリットがあります。

無料VPNのデメリット

  • ユーザーの通信データを収集し、第三者に売却したり、悪用したりする可能性があるものがあります。
  • マルウェアが仕込まれており、デバイスに感染してしまうリスクがあります。
  • 広告を表示することで収益を得ているため、多くの広告が表示されることがあります。
  • 無料VPNは多くのユーザーが利用するため、サーバーが混雑しやすく、通信速度が遅くなることがあります。特に動画視聴やオンラインゲームなど、高速な通信が必要な場合に影響が出やすいです。

VPNは他人が用意したサーバを経由するため、その経由地点で自分の情報を搾取される可能性があります。無料の場合はVPNの運用者が特定できないことが多く、何らかのトラブルがあっても解決されないでしょう。

そして、動画視聴に最も関係のある通信速度がとても遅いです。メール受信程度であれば問題ありませんが、無料VPNで動画を観ると確実にストレスが溜まります。

有料VPNのメリット

お金を払ってまでVPNを利用するのはちょっと、と思う方もいると思います。でも、有料には相応のメリットがあります。

  • 高度な暗号化技術を用いて、通信データをしっかりと保護します。
  • マルウェア感染のリスクを低減させるための対策が万全です。
  • ユーザーの個人情報が漏洩しないよう、厳重な管理体制が整っています。
  • 多くの有料VPNはユーザーの活動ログを一切保存しない「ノーログポリシー」を掲げており、プライバシーを徹底的に保護します。
  • 世界中に多数のサーバーを保有しており、混雑しにくく高速な接続が可能です。
  • データ転送量に制限がないため、動画視聴やオンラインゲームなど大容量のデータ通信も快適に行えます。
  • 複数のデバイスで同時に利用できるものも多く、便利です。
  • 問題が発生した場合でも、迅速に対応してもらえます。
  • 運営会社の所在地やプライバシーポリシーなどが公開されており、安心して利用できます。

要は無料VPNのデメリットを改善しているのが有料VPNです。動画視聴に適した高速通信ができることが魅力です。

VPNの速度

VPNを利用した動画配信では10Mbps以上の下り速度があれば、一般的なHD動画を快適に視聴できます。しかし、より高画質な動画を視聴したい場合や、複数のデバイスで同時に利用したい場合は、より高速な通信環境が必要となります。具体的には下り速度が25Mbps以上あると、より滑らかな映像を楽しめます。

注意してもらいたいのは、Wi-Fiの通信速度が速くても、VPNに接続すると速度が落ちること。特に無料VPNの場合は設備が脆弱なので、ホテルのWi-Fiがどれだけ速くても動画視聴ができない場合があります。逆に有料VPNの場合は設備に余裕があるため、無料よりも速度の落ち方が緩やかです。

VPNの価格

月額数百円から数千円が一般的です。長期契約や年払いの場合、月額料金が安くなることがあります。また、10日間限定のようにスポット契約できるサービスもあります。海外旅行に出かけている期間だけ利用したい、というニーズにマッチしたサービスです。

一般的に設備が充実しているほど、運営会社が大きくなるほど料金は高くなる傾向があります。ネームバリューだけで契約してしまうと動画視聴よりも高い料金がかかることもあります。また、性能・機能が良すぎると、結局それを使い切れず、無駄なお金を払うことにもなります。

海外旅行におすすめのVPNサービス紹介

無料VPNに関しては利用上のリスクが高いため、ここでは紹介しません。無料には相応のリスクが伴うことを理解した上でご利用ください。

ここでご紹介するのは私が実際に利用したサービスです。複数のVPNを比較しているサイトはたくさんありますが、VPNは実際に海外に行って使わないと分からないことが多いため、無責任に使ったことがないVPNを紹介するのは控えます。

MillenVPN(ミレンVPN)を使い続ける理由

私が使っている有料VPNはこれ一択です。これ以外は使ったことがありません。だから、これよりも優れたVPNがある可能性もあります。あらかじめご了承ください。

このVPNを使い続ける理由を簡単にご紹介します。

  • 月額料金が良心的(1年プランで540円、2年プランで360円)
  • ワンタイムプランが充実(7日、15日、30日の買い切り)で、海外旅行で使いやすい
  • アプリをインストールするだけで接続できる
  • 通信速度が速く、海外でもストレス無く動画視聴できる
  • データ通信量に制限がなく使い放題

これら以外にもセキュリティ的なメリットもありますが、分かりやすいメリットはこの5つでしょう。

このサービスの運営元はレンタルサーバーが本業なので、VPNサーバの構築に長けていて、それが快適な利用環境につながっているのだと思います。知名度のある会社ではありませんが、ミレンVPNというサービスはそこそこ有名です。

今後海外旅行に行く予定がある方は、ぜひミレンVPNを候補に入れてください。