映画【国宝】京都・滋賀のロケ地・スポット

作品概要

映画「国宝」は吉沢亮さんが主演を務める、歌舞伎の世界を舞台にした壮大な作品です。監督は李相日、脚本は奥寺佐渡子が手掛けます。原作は川口松太郎の同名小説『国宝』です。

物語の主人公は梨園の家に生まれながらも、歌舞伎に背を向けやくざの世界に身を置いていた青年・中村喜久雄(吉沢亮)。あるきっかけで歌舞伎の世界に足を踏み入れ、やがてその才能を開花させていく波乱の人生が描かれます。歌舞伎界の厳しいしきたりや人間模様、そして喜久雄自身の過去が複雑に絡み合い、芸の道に命を捧げる男の生き様が描かれます。

共演には喜久雄の兄弟弟子である歌舞伎役者・中村立志役に横浜流星さんが決定しており、吉沢亮さんと横浜流星さんの共演は、大きな注目を集めています。

※撮影シーンの情報は「京都市メディア支援センター」「滋賀ロケーションオフィス」から引用

先斗町歌舞練場

京都新聞

京都市中京区の先斗町にある「先斗町歌舞練場」は、京都の五花街の一つ、先斗町の芸妓や舞妓が舞や踊りを披露する場所として知られています。その歴史は古く、1920年(大正9年)に創設され、先斗町の文化の中心地として、長年にわたり多くの人々に愛されてきました。

歌舞練場の建物は京都の歴史ある街並みに溶け込むような和風の建築でありながら、舞台は洋式のものが取り入れられています。特に外観の正面にある千鳥の透かし彫りは、先斗町のシンボルである千鳥にちなんでおり、その美しさが特徴です。また、鴨川沿いに建っているため、窓からは鴨川の美しい景色を望むことができます。

撮影シーン

浪花座の設定。少年喜久雄(黒川想矢)と幸子(寺島しのぶ)がハイヤーから降り楽屋口に入るシーンや、半次郎(渡辺謙)や喜久雄(吉沢亮)の楽屋として撮影されました。

上七軒歌舞練場

京都新聞

京都市上京区の上七軒(かみしちけん)にある「上七軒歌舞練場」は、京都の五花街の中で最も長い歴史を持つ、芸妓や舞妓が舞や踊りを披露する場所です。室町時代に北野天満宮の再建の際に出た残材で七軒のお茶屋が建てられたことが上七軒という地名の由来とされています。

上七軒歌舞練場といえば、毎年春に開催される「北野をどり」が有名です。1952年(昭和27年)に始まり、芸妓や舞妓が日頃の稽古の成果を披露する場となっています。上七軒の優雅で落ち着いた雰囲気の舞踊は、「都をどり」や「鴨川をどり」とはまた違った趣があります。

撮影シーン

浪花座の舞台袖や舞台として。喜久雄(吉沢亮)たち役者の稽古風景や、曽根崎心中を上演中の喜久雄を客席から見つめる俊介(横浜流星)と春江(高畑充希)のシーンなどが撮影されました。

今宮神社

The KYOTO

京都市北区にある「今宮神社(いまみやじんじゃ)」は、平安時代から続く由緒ある神社です。疫病退散や玉の輿(たまのこし)のご利益で知られ、特に女性に人気のパワースポットとなっています。

この神社が「玉の輿」の縁結びで有名になったのは、江戸時代に西陣の八百屋の娘から三代将軍徳川家光の側室、そして五代将軍綱吉の生母となった桂昌院(けいしょういん)が深く信仰したことに由来します。桂昌院は貧しい身分から大奥の権力を握るまでに上り詰め、今宮神社を再興したことから、縁結びや開運のご利益があるとされ、特に女性からの信仰を集めています。

撮影シーン

舞殿で舞う喜久雄(吉沢亮)と半次郎(渡辺謙)のシーンと、襲名披露のお練りのシーンが撮影されました。

玄想庵

【手仕事の美しさ】廣田紬公式チャンネル

京都市下京区扇酒屋町に位置する「玄想庵」は、明治中頃に建てられた伝統的な京町家を修繕・活用したギャラリー・貸会場です。かつて呉服商として歴史を育んできたこの空間は、現在は様々な文化活動の拠点となっています。

撮影シーン

お茶屋「井政」の設定。少年喜久雄(黒川想矢)と年若の芸妓・藤駒(見上愛)の会話シーンや、少年俊介(越山敬達)が芸妓・富久春とお座敷あそびに興じるシーンなどが撮影されました。

びわ湖大津館

けろたび

滋賀県大津市の琵琶湖畔に位置する「びわ湖大津館」は1934年(昭和9年)に「琵琶湖ホテル」として開業した歴史ある建物です。かつては「湖国の迎賓館」として国内外の賓客をもてなし、ヘレン・ケラーや石原裕次郎、美空ひばり、三島由紀夫といった著名人も宿泊した由緒正しい国際観光ホテルでした。

鉄筋コンクリート造りでありながら、桃山様式と呼ばれる和風の外観と洋風の内装が融合した独特の建築様式が特徴です。歌舞伎座(東京)などを手がけた岡田建築事務所が設計し、その芸術性の高さから2000年には大津市指定有形文化財に、2007年には経済産業省の近代産業遺産群に認定されています。館内には当時の面影を残す重厚なロビーやエレベーターなどがあり、建物自体が見どころです。

琵琶湖のほとりに建っており、館内のレストランやショップ、多目的ホール、そして隣接するイングリッシュガーデンからは琵琶湖の雄大な景色を一望できます。特に琵琶湖を望むフレンチレストラン「ベル・ヴァン・ブルージュ」は、美しい景色と共に食事を楽しめる人気のスポットです。

撮影シーン

外観が歌舞伎座の雰囲気に近いということもありロケ地に採用され、「日乃本座」(歌舞伎劇場)の外観やロビー稽古のシーンが撮影されました。

滋賀県立総合病院

滋賀県立総合病院は滋賀県守山市に位置する、県内の中核を担う総合病院です。1970年に開設され、「命と健康を守り、県民に信頼される病院」を基本理念としています。

ここは高度急性期医療、専門医療、そして地域の政策医療を積極的に展開しています。特に、がん、心臓疾患、脳血管疾患といった三大生活習慣病や、認知症に関する高度で専門的な医療に力を入れています。

2025年1月1日からは滋賀県立小児保健医療センター(100床)と統合し、病床数は合計635床となりました。これにより、子どもから大人まで、より充実した高度専門医療が提供されます。

撮影シーン

改修工事のために閉鎖中だった病棟を貸し切って撮影が行われ、喜久雄(吉沢亮)、俊介(横浜流星)、春江(高畑充希)らが登場するシーンが撮影されました。